競売物件の情報はどのように調べるのでしょうか?
競売物件を知るために欠かすことのできない3点セットをこちらで紹介させていただきます。
ここで3点セットをしっかり学んで競売物件の基本を理解していきましょう。
競売の3点セットとは?
3点セットは以下の3つの競売物件の調査書セットを指します。
1.物件明細書
2.現況調査報告書
3.評価書
どれも聞き慣れない言葉かもしれませんが、なんとなく文字から意味がわかればここまでは大丈夫です。
1.物件明細書

物件明細書は、「物件の購入に伴う権利の記載」がされています。
具体的に見ていくと大きく3つの内容に分けられます。
1.競売物件を購入した後、ちゃんと物件を使うことがきるのか?
驚かれるかもしれませんが、競売物件の場合買っても使うことができないものもあります。また、土地は購入できるけど、建物は売り物じゃありませんよ?というケースもあります。
2.だれが物件を使っているのか?(専門用語では、占有という言葉が使われます。)
現在の建物の所有者が使っている、賃貸して使っている、もしくは全然関係ない人が使っているなど。
3.滞納の支払い義務があるのかどうかなど?
マンション等の管理費や修繕積立金などが発生する物件では、購入者は滞納金まで払わないといけないケースが多いので、そうした記載が頻繁にでてきます。
その他にも、記載事項はありますが、上記の代表的な内容を押さえておけば80%はカバーできるでしょう、
では、物件明細書をクリアしたあとは、次の現況調査報告書へ進みましょう。
2.現況調査報告書

ここからは現況調査報告書について説明していきます。
現況調査報告書は、その名の通り物件の現在の状況をまとめたものです。
所有者や占有者、利害関係者から物件の利用状況をヒアリングした情報が記載されています。
関係人の陳述等という項目があるので、その部分をチェックするとよいでしょう。
・いま物件が空き家なのか、住んでいる人がいるのか
・建物に不具合があるかどうか(雨漏りやシロアリなど)
・太陽光パネルやエコキュートなどまだローンの支払いが残っているか
・近隣との揉め事はあるか
・賃貸物件等であれば、いつごろから契約して、家賃はどれくらいなのか
関係人等の陳述には、調査を行った調査官(執行官)からの意見も書かれていますので、この部分もしっかり目を通しておきましょう。
また、ここでようやく物件の外観や内観などの写真が登場します。
ほとんどの物件が現在も利用中、もしくは荷物を置いたまま使わなくなったケースが多いので、初めて見る方は生活感の多さに引いてしまうこともしばしば。(賃貸情報とかだとキレイにメンテナンスされた物件が普通ですからね。)
ここでグッと堪えながら物件の状態を見て、買った後どのあたりをリフォームしようかな〜と考えてみましょう。
物件の写真以外にも、物件の間取図や平面図も載っていますのでどのように使えるかなど妄想しながら見ると楽しめるのではないでしょうか?
さて、物件明細書、現況調査報告書がわかったところで最後の評価書です。
3.評価書

評価書は、物件の評価が記載された資料です。
物件の価格がどのような基準で決められたのかがわかる資料になっています。
また、ここでは物件の所在地を示す地図や最寄り駅、都市計画、建物の築年月日、建物の仕様、公示価格などが書かれています。
競売物件では、上記の様な条件を加味しながら物件の金額を査定しますが、最終的にはその金額に「競売である」という理由から60%掛け、もしくは70%掛けされます。このため、競売物件を初見の方は極端に安く感じてしまうのです。
簡単な説明ではありましたが、3点セットのそれぞれの役割が理解できたのではないでしょうか?
物件の資料は少ないものでも30ページ。多いものでは100ページ近いものもあります。
しかしながら、競売情報のポイントがどこに書かれているのか!を知っていれば、膨大な資料であっても読み込む時間はそこまでかかりません。
自分が欲しいと思えるか思えないかの判断はすぐにつくようになるかと思います。
これからどんどん3点セットを見ていって競売物件にを深く知っていきましょう。
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